「ハウルの動く城」

見てきました〜。学生が冬休みシーズンに入って混みだす前に見に行かねば・・・と思い。

冒頭のハウルの登場シーンを見た時になんかどきどきして赤面してしまった。

過剰にロマンチックでかっこよく、ちょっと出来すぎてて恥ずかしいんだけど、ときめいた。

その瞬間だけですでにこの映画は成功なんだと思う。ソフィーと観客が恋の魔法にかかってしまうのです。(やべーはずかしいこと書いた。笑)

そのための木村くんだったんだと思った。

ハウル好きです。これまで木村くんが演じた中で最も人間くさく、最も良い役だと思う。ちょっぴり人格が破綻してるところなんてたまらない(笑)。

マルクルもかわいい!カルシファーもかわいい!宮崎監督はそういうとこが上手い。はずさない。

以下ネタばれなので映画を未見の方はご注意ください。

ハウルについて。

ハウルという青年を好きになったのは彼の部屋を見てから。

ごちゃごちゃしていて、魔よけ?らしいが、ぬいぐるみとかおもちゃっぽいものとか、穴倉のようでいてこまごまとかわいらしいの。ハウルって、ヒーローの位置にいながら弱弱しい。

ハウルが美醜にこだわるのはなんなんでしょうか?髪の色って、お前は中学生か!と思った(笑)

そういえば、この映画に出てくる人物って皆姿形を偽っていますね。

ソフィーは本当は若い女の子なのに、魔法で90歳のおばあさんに変身させられてしまう。

それは不可抗力だけど、もともと自分に自信がなかったせいか、開き直ってかひねくれてか、最初は話方にしてもわざとおばあさんぶったり。

マルクルは幼い子供なのに、魔法でおじいさん(?)になって街の人たちと関わる。(マルクルはそこがかわいいんだけど。笑)

荒地の魔女もそうだし、サリマン先生だってやたらエラソーだけど(笑)、あの見た目も本当のところはどうかわかりませんよ。

カカシのカブにもきっと彼なりに物語があるのだろうし・・・。

つまりなんだろう?目に見えているものが信用できなくなった時に、本当に大切なもの、信じられるものは、自分で探さなきゃいけない。ってことかな?とかいろいろ考えた。

ハウルには外見しか信じるものがなかったから、髪の色が自分の思いどおりにならなかっただけででろでろに溶けてしまうのかな。(その見事なでろでろっぷりに惚れた!!笑)
これまでの宮崎アニメに登場はしていてもけして主役級にはなれなかった、見掛け倒しで情けなくて臆病でダメな奴(そこまでいわんでも。)が今回主役で、だけど物語が進むうちに、逃げるばかりでなくて、守る者のために自分から行動ができるようになる。胸のすくようなストーリーですよ(笑)

そうは言ってもハウルはかっこいいですが・・・特に金髪で前髪ぱっつんの時が良いです(笑)

サリマン先生の周囲にいる少年もかわいい・・・あれも魔法か?いいな!魔法!!(笑)
軍艦などのメカもかっこよかった。これまでのデザイン(ナウシカとか、ラピュタとか。)を継承しているようでちょっと違う。

作品全体にも従来の宮崎テイストと、また別の新しい何かを感じた。
面白かった。見終わったあととても切なかった。