「タイガー&ドラゴン」「冬の運動会」

まあそんなわけで体調が悪く、身動きが取れなかったので横になりながらたまっていたドラマをゆっくり見れたのが良かった。軽く感想をば。
「タイガー〜」は、落語の「三枚起請」と現在起こってることが途中から急にリンクしだすところが宮藤官九郎っぽくてさすがだなあと思った。
あとヤクザの長瀬くんがめちゃめちゃかっこいいなあと。
いや、自分はあんまりちゃらちゃらした者は好まんのですよ、任侠ですよ!(?)「IWGP」の再放送を最近見ていたせいか、つい比較してしまいますが、あの頃のマコっちゃんと比べると格段と男前になったように思う。(もちろんマコトはマコトで好きですが)
黒髪短髪でスーツできりっとしててね。私、豊川悦司とか加藤雅也とかが好きなのですが、長瀬くんも年齢上そのゾーンに入ってきたのではないかと。
全然違うって言われそうだな・・・。自分の個人的な感覚というか・・・。ごめんなさい(とりあえず謝っとけ戦法)
これからますます彼はかっこよくなるに違いない。三十代になった時が楽しみです。
それから准ちゃんの久々にはっちゃけた演技が見れて良かった。何のシーンだか忘れたけど、虎児の後ろでなんかわからんステップ(?)を踏んではしゃいでいたやつが好きです。あと竜二は「オチが見たい」という欲求のためだけに事件に首をつっこんでいくところがすごい。タトゥーまで・・・。アホだ(笑)。
あと伊東美咲を見直したんです。虎児の落語を淡々と息継ぎもなく評する姿は、メグミってやつ、ただもんじゃねえな!!と思わせる何かがあった。(終り)
冬の運動会」はまた「タイガー〜」とは180度違う雰囲気のドラマですが、まあなんと正月に、一目見て辛気臭いというか(失礼)、いちいち深刻っぽいドラマをよく放送したもんだと感心するような、ちょっと最初は「どうよこれ?」と思ったのですけど、見ているうちに面白くなった。祖父、父、息子とも、立派な家庭がありながら、そこで「家族」をやらないで、外でそれぞれ理想の家族を作ろうとしているのが。お互い知らないのにやってること同じじゃんっていう。よく似た親子だと思いました(笑)。
でもお母さんがかわいそうだよね。お母さんにも外に擬似家族を作ってあげればよかったのに。でもまあお母さんにはそれが無いから、男性陣が作ったそれぞれの『隠れ家』を壊さなきゃやってらんないんだろうなーと思った。だからお母さんがちょっと怖いですよね。
ええっとそれはともかく、結構感動しました。最後には見てよかったなあと思ったし、作りもていねいで、特に靴屋さんが閉店しちゃうくだりは、菊男の所に靴が送られてきて、ふっと消えてなくなっちゃう感じが怒涛のように寂しいというか、いてもたってもいられないくらい切なかった。
准ちゃんは苦悩してるんだけど苦悩しきれないというか、鬱屈した青年の役がよく似合います。菊男はちょっと茶目っけもあって、根は良い子で、似合いの役だと思った。商店街に買出しに行くシーンで、日出子に冬瓜?か何か瓜科のものを嬉しそうに差し出して「それはいらない。」って言われてるところがすごくかわいらしかったです。
あと映像が映画っぽくて色味を少し押さえた感じで(それがちょっと重苦しく見えすぎる気もするけど)とても綺麗で。万引きのことをお父さんに問い詰められるシーンの横顔がめちゃくちゃ美しく、おおおーと思わずうなる。
しかし、長谷川京子と岡田くんは顔が似すぎじゃないだろうか。っていうか自分にはほとんど同じに見える(笑)。もっとタイプの違う人のほうが良かったんじゃないかなとか思った。でも、途中で菊男の心情を見抜くような発言をする日出子を見たときには、これはつまり菊男の鏡っていうか、内なる声みたいに見えたので、それはそれでいいのかとか思った。
軽く感想とか言って全然軽くねえ(笑)。どちらも面白かったです。良い作品でした。