「銀河の荒鷲シーフォート 突入!炎の叛乱地帯」
突入!炎の叛乱地帯〈上〉―銀河の荒鷲シーフォート (ハヤカワ文庫SF)
- 作者: デイヴィッドファインタック,David Feintuch,野田昌宏
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2000/03
- メディア: 文庫
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
彼は出世に興味がないはずなのにいつの間にか国連事務総長にまでなっている。やり手だ!!
今回はシーフォートの息子フィリップ(12歳)と、シーフォートの副官アダム・テネアの息子ジャリッド(15歳)が中心になって物語が進むのですが・・・。
これがまた良いっ!!(力こもってるね)
優秀で『いい子』のフィリップと、反抗的で『わるい子』のジャリッド。
この正負の関係が良いのです。
ジャリッドはフィリップを羨ましいと思うと同時に妬んでもいるのに、フィリップは唯一の友人のジャリッドをひたすら追いかけていくという・・・。弱いなあ・・・こういう図式(笑)。
それをさておくとしても、ジャリッドという一人の少年の家出をきっかけに、一つ一つの糸がからみあって戦争という悲劇にまで発展してしまうストーリー展開は、ため息が出るほど面白い。シリーズ中一番面白いかもしれない。
ジャリッドの家出は自分のせいだと思い込んだ(←実は違う。笑)箱入り息子・フィリップが、彼を連れ戻そうと単身見知らぬ世界に飛び込んでいくのだけど、近くにいるのにすれ違ってなかなか出会えない!!このもどかしさ!!(笑)
前巻でシーフォートの教え子だったロバート・ボーランドや、スラム街のストリート・チルドレンのプークも良い。プークとジャリッドの関係性にもかなり・・・・マニアックな・・・あの・・・。(笑)
しかも泣かせます。とにかく面白いの一言。
そしてやはり、この作者ただもんじゃない。萌えのなんたるかを知っている!(いや、知らないよ、普通、たぶん。笑)