「バルバラ異界」4巻(完結)
- 作者: 萩尾望都
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/09/26
- メディア: コミック
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萩尾望都っていう人はやっぱり天才なのかなあーとか思った。
なんか今の私の中ではこの「バルバラ異界」が萩尾望都作品で最高傑作な気がしている。
ちょうどたまたま「零のかなたへ」を見て自分が似たようなことを考えていたからかもしれないけど・・・(「零のかなたへ」とテーマは同じだ・・・と思う。輪廻とか過去と未来がまじわるという意味では。ただSFとしてはとても同列には扱えないけど・・・。)
たまたまタイミングが良かったからか、ものすごいリンクしちゃったというか・・・欝だ・・・。(笑)
ひとつどうしても頭の中にあるのは、時夫とキリヤってなんなんだろうって・・・。
二人を結びつけているのってなんだろうって。
父と息子の愛情っていうのともなんか違う気がするし・・・。
いや、例えば親子の情だったとして、それってじゃあ遺伝子とも、血とも、共に過ごした時間とかとも関係のないものなのかなあとか・・・。
この「バルバラ」の曖昧さ、確かなものが無くなる感じ、未来も過去も夢も現実も全部が混ざり合っても、時夫は何かを信じていて、それが時夫とキリヤを確かにつなぐ。
同時に確かな隔たりと確かな喪失、別れ。
それってすごいことだよなーと思った。
したがって、超名作だと思います。この感じはこれまで一回も味わったことのない気持ちだ。