携帯芝居「イノなき」 感想

一度はweb申し込みでまんまと落選したこの舞台でしたが、幸運にも連れて行ってもらえることになったわけなんですけど、そのことを18日にいろいろな方に話したところ皆さんけっこう落選していて、あとはおまえに託した的なことをいわれましたもんで、上手くは書けないと思いますがわたくしなりに感想など書いてみんとす。(古文)
えっと、まず井ノ原くんがパソコンに向かいイノなきの原稿を打っている場面から始まり、後ろのスクリーンにその文章が出力されていくんですな。その内容が、うろ覚えですけど、「最近思うことがある。イノなきを書いているのは、僕ではない」みたいな。で、それを送信せずに消してしまうと、後ろのスクリーンが砂嵐になって暗転・・・というところでちょっと自分なんかは「serial experiments lain」みたいな、もうひとりの自分が知らない間に一人歩きしてしまうみたいなちょっとオカルトちっくなダークな面も最後あたりにちらっと出てくるのかなと期待したりもしたわけなんですが、そこまで込み入った話ではなく、構造的にはミシェル・ゴンドリーのPV「Come Into My World」(カイリー・ミノーグ)の二周目までみたいな印象を受けましたけども、厳密にはちょっと違う*1ような、スクリーンと複数のモニターの映像を使って過去のイノなきにツッコミを入れたりするあたりは、ピン芸人のネタっぽくもあり、コントっぽくもあり、また、あの『二人目』の人は表人格の幻覚なのかと考えるとちょっぴり怖くもあり、最後には一曲完成してみんなに披露するところは完璧ライブだし、ここまで一度も文章を切らずに超悪文を書きながら、ただしひとつ言えることは、最初から最後までとにかく井ノ原くん満載ということです。一人芝居なので当たり前といえばそうだけど、切っても切っても井ノ原くんです。
オープニング映像とかも非常に凝っていてかっこよいのですが、脚本・俺! 演出・俺! 出演・俺! 的なオープニングは、商業作品でありながらミニマムな感じでとても面白く感じました。
いや、たぶんここまで書いてきて舞台見てない人には何がなにやらわかんないじゃんみたいな・・・・・。
あらすじとしては、イノなきという携帯サイトの日記を毎日更新しながら曲作りをしているとあるアイドルの日常。とでも言ったような・・・・。
一人でやたらテンション高く動き回るとあるアイドル、誰と話しているのかというと、時間を巻き戻してみると、彼にしか見えない妖精的な存在(なのか?)、『もう一人の俺』なのであります。
『二人目』、もしくは『裏の人』がとあるアイドル(『表の人』)の面倒をいつも見ていてあげているらしい。裏の人の方がかっこいいらしい。(裏の人談)
まあ、そんな舞台・・・・・・・・・・・・・・・。
いや一言では言えないです・・・・・・・・・。
なんというか、全編『裏Shelter』的な世界観といいますか、裏Shelterが好きな人は間違いなく好きでしょう。
井ノ原くんてすげえなあーとあらためて思いました。脚本、演出、出演、あと歌も歌いますからね。
たぶん実際二人くらいいないとやっていけないと思います。
でもオープニング映像にはスーツ姿の人もいたような気がするので、たぶん三人、四人と実はいるんでしょう。
しかしこの舞台を見て、やっぱりこれまでのV6のコンサートの演出の中にも井ノ原くんテイストは各所に織り込まれていたんだなと実感。
具体的にどことは言えませんけど、なんとなく、あ、あそこは井ノ原くん発案だったのかなあとか。
ですので、V6ファンにとっては非常に慣れ親しんだ空気でもあります。
自分が一番笑ったのは、裏の人が表の人の映像を使っていろいろなBGMを当てはめてみるところで、和田アキ子の「あの鐘を鳴らすのはあなた」をかぶせたところと、ナウシカの名曲にのせて裏の人が言った「青き衣をまといて金色の〜」の台詞が妙に似てたとこ。ナウシカネタは自分は息苦しいほどに面白かったのですが周りがそこまではうけてなかったので笑うのを我慢したくらいです。
メンバーのネタとかもいくつか出ましたね。特に坂本くんね。
いろいろ暴露していましたが、坂本くんが見に行った回とかは本人が客席にいてのネタだから相当面白いことになっていたであろう。
坂本くんが健康診断を受けたとき、年齢欄に36才なのに間違って63歳と書いてしまい、それをお医者さんも本人も最後まで気づかなかったとか、この間焼肉屋さんに行って、領収書を見て10000円を100円と見間違えたとか、本当なのかかなり疑いたくなる内容ですけど坂本くんは面白いと思った。坂本くん好きにはたまらないネタの応酬でした。
読者からの感想がスクリーンに映されるところがあるのですが、二周目には「あんまり僕を馬鹿にしない方がいいと思います。 (坂本 63歳)」(うろおぼえ)というメッセージがまぎれこんでいたりと。
こうして舞台にまでなったイノなきですが、たしか結構前に本家のイノなきにも、”最近自分が書かなくてもイノなきは更新されるような気がする”という内容の回があったような気がしますけど、やっぱり、『イノなき』が井ノ原くん自身に与えた影響は結構大きいんじゃないかなあと思います。
毎日更新、そこまで書いちゃっていいのかよと他人事ながら心配になるときもあり、会ったことがある人もない人もそれをものすごい人数の人が見ていて、そして『ゴールがない』。
いい意味でも悪い意味でも、井ノ原くんの中でイノなきが占めるウェイトはかなり重そうだ。
イノなきがあったかなかったかで井ノ原くんの人生変わってそうだもん。
そんなことを思った舞台でした。
自分もこうして全然比べ物にもならないですがブログ的なことをやっていて、本当、井ノ原くんはすごいなって思います。毎日更新は早速昨日くじけた。
話は変わりますが、舞台見る前自分がすごく気になってたこと。舞台中のイノなきは舞台上で書かれているとあるが、あれはどういうタイミングでどうやってるんだろう?という疑問です。
舞台が終わってから挨拶に出てきたときにパソコンで実際に打ってたんですね。なるほど。
で、黙々と打つその内容が後ろのスクリーンにリアルタイムに映し出されるっていう。それを見たお客さんの反応にさらにレスポンスしたりして、なんかパフォーマンスとして非常に面白いなと思いました。字が小さくてよく見えず、みんなの笑いについていけなかったときに自分の視力の落ちたのを痛感した・・・・・・。あんな細かい字がどうしてみんな見えるのだ。
あと、井ノ原くんのタイピングは意外(?)に早いです。
自分が入った回は森山直太朗氏と御徒町凧氏が見にいらっしゃってた模様。
で、実は自分は知らなかったんですけど、裏イノなきなるものが現在存在していて、舞台のパンフレットについてるQRコードからのみ入れるという小技のききっぷり。舞台が終わった今日現在も今のところ毎日更新されています。いつか終わっちゃうのかな、どきどき。
いやしかし世の中面白いことになってますよね。昔ならありえないですもんね。
舞台、これまでのイノなき、今やってるイノなき、裏イノなき、それらすべてがあいまって「携帯芝居『イノなき』」なんですね。
面白い。
ちなみに、舞台の中で表の人が悪戦苦闘しながら、時に大いに脱線しながら、裏の人の力を借りながら作り上げた曲が、今度V6のアルバムに入る井ノ原くんのソロ曲だそうです。
舞台を見た人は一足先にその曲を聞くことができたわけですが、これがまたすごく良いので期待してよいと思います。
あと、エンディングの映像が超かわいかった。井ノ原くんがスタッフの人の名前をカラフルな棒(私はジェリービーンズかなと思ったけど違うかもしれない。)で文字を作っていくという手のこんだもの。画面には手しか映らないんだけど、時々井ノ原くんがカメラに向かって顔を出したりとかして。
オープニングは、新大久保の駅からグローブ座に歩いていく映像があって、エンディングはグローブ座から出て行くっていうのもなんか凝ってますしね。こういうのを見ると井ノ原くんはやっぱり物を作るっていうことが純粋にすごく好きなんだろうなと思う。
むかし趣味で映画を作ったりしてたという感じが出ています。
井ノ原くんのでっかさを感じた!!
なんかやたら長いわりに舞台の内容がまったく伝わらない感想ですが、自分としては結構がんばって書いたのでこれでご勘弁を・・・。
昨日の裏イノなき、なんかすごい感動的なこと書いてなかったですか。
井ノ原くんのV6愛が伝わった。
裏イノなきは、裏の人(テンガロンハットの人)が書いているのですが、なんか雰囲気がクロミノートっぽい。表の人に対する駄目出しが多い。そしていつか表イノなきを乗っ取ってやろうと画策している模様。
裏の人・・・・・・・。
裏の人はいったいどこに住んでるのかなあ・・・・。なんか森の近くっぽいですが・・・・。
「〜〜だぜ!!」という語尾の多い裏の人・・・・・・。
自分は今裏の人にちょっと夢中です。
公演期間が短く、見れない人もたくさんいたというのに自分なんかが幸運にも見れて本当良かったです。感謝。
V6のコンサートに裏の人出ないかなあ・・・・・・・・。

*1:一人目と二人目が干渉し合っている、時間を巻き戻している点など。でも、時間を巻き戻しているってことは裏の人はその場に二人存在しないといけないような気がしますが、そこまで厳密にSFしていないのだ。